2013年9月22日日曜日

大宮エリー個展「愛の儀式」@中之島デザインミュージアム




ホームページを一新したインテリア・デザイナーのh design worksさんに連れられ、中之島デザインミュージアムで開催中の大宮エリー個展「愛の儀式 赤の部屋 青の部屋 緑の部屋」に出かけてきた。

昨年、巡回展「思いを伝えるということ」in京都・西陣の際に、ランチに寄った「空まめ」さんでKAKiのアクセサリーを何点もお買い上げくださったと聞いて以来、私は大宮さんのファンである。

「愛の儀式」は体験型インスタレーションで、それぞれの部屋が大宮さんの詩を中心に展開していた。赤は大地、青は海、緑は森。

「人と自然が結びつき、大地に宇宙に、日々の営みを感謝する。それが儀式の特徴でもあるかと。(大宮さんの挨拶文より)」

詩はスピリチュアルで率直な問いかけに満ち、心の奥底に響いた。ただ残念ながら、詩は全く持ち帰ることができなかった。また、自作の壁画はやや雑さが目立ち、いっそ照明だけで異空間を創り出した方がよかったのでは、とh designさんと話し合ったりもした。

それにしても―――自分よりもずっと年下なのに、こんなにしっかりと善なるコンセプトを確立し、人に働きかけることができるなんて。

鑑賞後は床に藁の敷き詰められた「緑の儀式の部屋」でゆっくりお茶をし、暗くなる前に帰宅の途についた。

h design works:
http://h-designworks.com/home/

大宮エリーOFFICIAL WEBSITE:
http://ellie-office.com/

季節の台所 空まめ:
https://plus.google.com/117335539236864219449/about?gl=jp&hl=ja

2013年8月21日水曜日

堂島リバービエンナーレ2013「Little Water」




今年のお盆は1日休んだだけで、あとは普段通り仕事し、KAKi作品展の準備をしたり、夜はビール片手にAppleTVで映画を観たりした。

15日のオフ日を待って、午前中から閉幕間際の堂島リバービエンナーレ2013「Little Water」に出かけ、たっぷりとしたスペースで各国のアーティストの作品に触れた。

一番感銘を受けたのが、石田尚志の「海の壁」。それからユェン・グァンミンの「消えゆく風景-経過II」とウィリアム・ケントリッジの「潮汐表」。とにかくクオリティが高い。

ところでこの、「水の意味を問う」ことをテーマにつけられた「Little Water」というタイトルについて、どこにも説明されていなかったことが少し気になった。そのまま訳すと「ほとんど無いにひとしい水」、あるいは「小さな、かわいらしい水」となる。実際、ウォッカはロシア語で「little water」を意味する。「このステキな水」「魔法の水」のような感じか。

その晩、自分達もジョッキいっぱいの泡立つ「little water」を手に、水の意味を問うた。

2013年6月17日月曜日

ふたりのイームズ、あるいは夫婦の問題





































































やっとのことで映画館で映画を観ることができた。映画館に足を運ぶヒマが無いなんて、絶対何かが間違っている。

セレクトしたのは 『ふたりのイームズ:建築家チャールズと画家レイ』@シネ・リーブル梅田。京都の大丸ミュージアムで『チャールズ&レイ・イームズ』展を観て、いたく感銘を受けたのは、たしか2005年だったと思う。あれから8年。今回の映画はそれとはかなり違う面からイームズ夫妻をドキュメントしたものと言える。

いまだに人気の高い「イームズ・デザイン」が夫妻の共同制作であることはよく知られている。夫チャールズが建築畑出身であることも。しかし、レイが画家を目指す若い美大生だった時、当時妻子持ちだった彼と不倫の末、略奪婚したことなど知るよしもなかった。

その後、完璧なパートナーシップで公私ともに順風満帆な日々が過ぎた。やがてマルチメディア時代が幕を開け、チャールズが冴えわたる一方で、レイが様々な分野で取り残されるまでは。そして彼がまた別の若い未婚女性に手を出すまでは。

印象的だったのは、チャールズの突然の死からほどなくして撮られた一枚の写真。デザイン事務所のスタッフが皆悲しげな表情を浮かべているのに対し、リーダーに返り咲いたレイが満面の笑顔を浮かべている。

夫婦であると同時に、共同制作者であり、それぞれ独立したクリエイターでもあったチャールズとレイ。シリアスなヒューマン・ドラマでも観たかのような後味が残った。

映画『ふたりのイームズ:建築家チャールズと画家レイ』公式サイト:
http://www.uplink.co.jp/eames/

2013年6月1日土曜日

エロスと幽霊と超高齢化社会




先日は友人でペン画&銅版画家のミズタニカエコ氏の案内で大阪・南森町のギャラリーびー玉を訪れ、オーナーにKAKi作品のサンプルをお見せしたところ、夏に予定している「ファーブル展」や「エロス展」に参加しないかとお声をかけてくださったので、二つ目の方に「kaki noir」のエロ・バージョンを出そうかと思っている。

ギャラリーを出た後は、近くにある女史の行きつけの洋風居酒屋WAVEさんで酒盛りをした。センスのよい料理に舌鼓を打ちながらワインを3本空け、最後の方はシェフやおかみさんも加わって幽霊話。終電さえなければ、自分はどこまでも行けるような気がした(終電があってよかった)。

話は変わるが、本業の翻訳ではここ数年、手がける案件の9割以上は英訳である。中でも自分が専門とする高齢者医療、リハビリテーション、看護学の分野で海外への報告が増えてきているのがうれしい。以前は日本の社会システムや生活スタイルの影響を強く受けるこれらの分野では、独自のアプローチ(例えば医療制度や畳の上での起き上がり方法など)が海外に応用されにくいこともあって、報告はおもに国内向けであり、その結果英訳案件も少なかった。


ところがこの国が超・高齢化社会という未知の領域を突っ走り、北欧や北米といった元祖医療先進国とは事情を異にするパイオニアとなった今、そこから発信されるメッセージへの注目度は高い。

ただ、その注目の意味はというと、ある風変わりな小国の数奇な運命の果てをただ興味深く見守っているだけという気もして、手放しでは喜べないイタさがこの国にはある。

ギャラリーびー玉:http://www2.odn.ne.jp/bi-damas/
洋風居酒屋WAVEのブログ:http://ameblo.jp/wave-izakaya/

2013年5月15日水曜日

森と湖の国フィンランド・デザイン展@大阪市立東洋陶磁美術館



7月28日まで大阪・中之島の大阪市立東洋陶磁美術館で開催されている『森と湖の国フィンランド・デザイン展』を観てきた。週末で、しかも川沿いのイベント客の流入もあってか、ルーシー・リー展の時ほどではないにせよ、わりと混雑していた。

その混雑を一瞬にして忘れさせるほどの、クリアで、静謐で、凛としたガラス器の数々。今回、フィンランド・デザインから感じられる心意気の背景を読み解くことができたのが大きな収穫かもしれない。

展覧会の紹介文に分かりやすくまとめられているので、以下抜粋↓

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フィンランドは、長くスウェーデンとロシアの支配下にあり、フィンランドで独自のデザインが誕生したのはロ シア帝国からの独立を果たした1917年以降になります。独立後の数十年間にインテリア・デザイナーによってその原型が作られ、第二次世界大戦後の復興期 に「黄金時代」といわれる奇跡的な発展を遂げました。そこに見られるのは、豊かな自然と独自の文化からとった文様を、様々な素材に応用したことでした。 フィンランドの美しい自然と風土は、デザイナーにとって創作の糧となり作品の色や形に溶け込み、また彼らの民族叙事詩である『カレワラ』からは浪漫主義が 加えられたのです。

彼らのデザインは、陶磁器やガラスなどの一部門にとどまらず生活全般にわたり、 "timeless design product(時代を超えた製品)"という考えから、生活用品にも洗練されたデザインを求めました。それは、冬の厳しい寒さと短い日照時間のため、室内 で過ごす時間が多いフィンランドの人々にとって、日常の生活空間が重要でしたが、そこに求めたものは物質的なものではなく精神的な豊かさだったからで す。"

フィンランド・デザインの良心"と謳われたカイ・フランク(Kaj Franck、1911-1989)は、初めは家具と染織のデザインを手がけていましたが、後に陶磁器のアラビア社のアート・ディレクターとしてテーブ ル・ウェアの改革をおこし、イッタラ社でガラスも手掛けました。こうしたデザインの全体性は、フィンランド・デザインの特徴となっています。他にも建築だ けではなく、ライフスタイルもデザインしたアイノ&アルヴァル・アールト夫妻(Aaino & Alvar Aalto、1894-1949、1898-1976)などの優れたデザイナーを多く輩出し、特に1950年代から国際的な評価を得て、現在に至ります。

本展は、このようなフィンランド・デザインの魅力を、18世紀後半から現代に至るガラスと陶磁器約150件を中心にご紹介いたします。森と湖の国のデザインが繰り広げる世界をお楽しみください。

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自分にとってフィンランドは、スペインに次いで過去に縁のあった国。青白く燃える火山のような、一種独特の情熱を秘めた彼の地の人々を思い出す。

大阪市立東洋陶磁美術館:http://www.moco.or.jp/index.php

2013年5月7日火曜日

ラン・ファットボーイ・ラン~hulu日記~

 


以前にも書いたように、huluに加入して以来、時間の許す限りせっせと映画や海外テレビ番組を観ているわけだが、何をどんなに観ても無料、しかも毎週どんどん作品が増えていくというのは奇妙な感覚をもたらす。

これらの作品一つ撮るのに一体どれだけの労力や時間がかかっているのか。そしてそこに詰まっている膨大な情報や複雑なストーリーを、まるで水道の蛇口をひねって水を飲むように、簡単に、かつ瞬間的に消費する。消費されたものは、どこへ行くのだろう?自分の中のブラックホール?

ともあれ、最近観た中では2007年のイギリス映画『ラン・ファットボーイ・ラン~走れメタボ~』、テレビ番組では同じく英BBCの『マイティ・ブーシュ』や米HBOとの共同制作の『ROME』がよかったhuluに並ぶ作品は日本未公開のものが多く、月額980円という安さに見合った選択肢しかないのだが、そんな中から秀作発見するのは映画ファンにとっては一種の宝探しのような作業でもある

2013年3月10日日曜日

Muse Antiquesサイト・オープンと関西プログレ祭り




 

KAKi作品を販売してくださっているショップの一つ、「Muse Antiques(ミューズ・アンティークス)」さんの新サイト(http://muse-ant.com)がオープンした。 

Muse Antiquesさんは大阪府枚方市のくずはモールの近くに昨年5月にオープンした素敵なアンティーク・ショップで、声をかけていただいた経緯はここに綴ってある:http://kurotanhk.blogspot.jp/2012/06/muse-antiques.html

新サイトには良心的な価格のオンライン・ショップが設けられていて、ギャラリー・ページには「KAKiカタログ」のリンクも!
 


 


ところで話はまったく変わるが、先日大阪・天満橋のライブハウスで「第1回関西プログレ祭り」なるものが開催されたので、いそいそと出かけてきた。

祭りは、三大プログレッシブ音楽であるキング・クリムゾン、ピンク・フロイド、エマーソン、レイク&パーマー(ELP)のそれぞれのトリビュート・バンドのライブ演奏と、興奮した年齢高めの観客で構成されており、名曲の数々がなかなかのレベルで再現された。 

自分が最も注目したのはもちろんピンク・フロイドのトリビュート。バンド名もずばり「Meddle」(名盤『Meddle:おせっかい』に由来)




 

このバンドが実によかった。長年演っているベテランで、この日の演目は『Animals』が中心だったため、オリジナルに沿ってちゃんと犬の遠吠えまで入れる凝りよう。あまりのうれしさに、ビール片手にずっとにやにやしながら聴いていた。
 

まさにプログレ・ファンのお祭り。2回目早くやってくれないかな。

Muse Antiques:
大阪府枚方市楠葉朝日2-12-5
Tel: 072-850-9203
http://www.muse-ant.com

2013年3月3日日曜日

KAKiブログ更新:ワイヤー・アートと「着物シリーズ」

KAKi:フラワー・メダル




















KAKiブログを更新しました↓
ワイヤー・アートと着物シリーズ
http://kaki-apple.blogspot.jp/

2013年2月25日月曜日

写真展のご案内:『路地』@壹燈舎


©k. yoshimura

The King of Roji ~関川薫氏を偲ぶ~
©KAKi

今年は展開が早い。ちょっと早過ぎるような気がする。

先日ロシアに隕石が落ちたように、個人レベルでもがんがん色んなものが落ちてきているのではないだろう・・・

まあ気を取り直して、来月参加する写真展のご案内です(「KAKi」の名前で出展)

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壹燈舎企画公募展路地    

2013年3月12日(火)~3月17日(日)
日本のあちこちにある「路地」。
そこには生活のにおいがプンプンして、また人間臭さもにおいます。
それでいて懐かしさをおぼえる場所でもあります。
そんな路地もだんだんマンション建設に押され数少なくなっています。
そこでこの機会に、もう一度路地に足を運んで、
作者が見つけた路地の風景を捉えて見ようと企画しました。
前回の企画から約1年。あの時の路地はまだあるのでしょうか?
自分だけが知っている路地で、自分だけの風景を捉えた作品が並びます。


Photo Gallery 壹燈舎: 
http://www12.ocn.ne.jp/~ittosha/index.html

2013年2月5日火曜日

Great Drinkers




 

ブログがだんだん週末日記のようになってきたが、この週末は色々と予定が重なり、日程調整に苦労した。それなのに金曜の晩、年末からの無理がたたってか、どうも具合がおかしい。いま寝込んでるヒマはない、と早めに布団に入ったが、こういう時に限ってよく眠れなかったりするもんだ。

明け方少しうとうとした後、予定通り朝6時に起きて支度した。このようにして長い2日間が始まったのだった。

前置きが長くなったが、土曜日の予定の一つに、ロシア語翻訳者であり、有限会社KHNアソシエイツ(http://www.khn-associates.jp/)代表取締役の辻正浩氏が主宰する「これ翻茶論」(これからの翻訳会社+茶論 de 翻訳)という翻訳者の集まりがあり、以前一度参加(http://www.kurotanhk.blogspot.jp/2012/11/persona.html)して以来、とても楽しみにしていた。

15時に西梅田のティールーム集合と聞いて、今回はさらっと茶話会で終わるのかと思いきや、それはただの待ち合わせに過ぎず、その後4回も移動し、実に5次会まで皆で飲みまくり、しゃべりまくった。22時過ぎにお開きになったものの、それも遠方に住む辻氏の終電が迫ったため、しぶしぶという感じであった

いまどき(いい歳して)こんなに腰を据えて遊ぶ集まりはそう多くない。はっきり言って、私はこういうのが大変好きである

おかげで心配していた体調も寝不足も何ともなく、翌日曜日もわりあい元気に予定をこなすことができた。夕方には心斎橋のギャラリー「壹燈舎(http://www12.ocn.ne.jp/~ittosha/)」でルシ夫らのクロージング・パーティーに紛れ込んで、各作家による作品解説に耳を傾けたが、ここでも他人の感性や思いにじっくりと向き合う姿勢が素晴らしいと思った。ちなみにこのギャラリーにも多くのgreat drinkerがいる。

2013年1月29日火曜日

片桐はいり in 『カルメン』




先週末は劇団ステージタイガーの役者、ネコ・ザ・メタボさんに連れられ、神戸・新開地のアートビレッジセンターで久々に観劇した


演出家・小野寺修二の率いるカンパニーデラシネラの『カルメン』。旗揚げして間もない劇団らしいが、粒ぞろいのメンバーで、看板はなんといってもベテラン女優の片桐はいりだろう。私は彼女の書く文章の熱烈なファンでもある

小野寺氏によれば、カンパニーデラシネラは「マイムの動きをベースに台詞を取り入れた独自の演出」によるカンパニーとのことで、実際、現時点ではメンバーはよくも悪くも演技派とダンサーに二分されている

当日は見どころたっぷりで、ダンスは堪能したし、舞台後ロビーで片桐氏を間近に見ることができたし、知ってる役者も出ていたし(壱劇屋の大熊君)、言うことなしの一日だった。

その後近くの飲み屋でネコさんと一杯やりながら熱くレビューし合ったのはいうまでもない

 p.s. ルシ夫が大阪・心斎橋のPhoto Gallery 壹燈舎で企画公募展に出展中。素晴らしいギャラリーなので、写真がお好きな方は是非お立ち寄りください

カンパニーデラシネラ小野寺修二 OFFICIAL WEB SITE:
http://www.onoderan.jp/website/
 

ステージタイガー:
http://st-tg.net/

Photo Gallery 壹燈舎:
http://www12.ocn.ne.jp/~ittosha/

2013年1月22日火曜日

天ぷら油の謎



 

この週末はh design worksさんの新居にお呼ばれし、心の篭ったおいしい手料理とお酒と会話を堪能した。落ち着いた、きれいな御宅で、壁にかかっている絵もいかにも彼女らしく、シックで趣味がいい。

このメンバーで飲むのも今回が5回目とあって、こちらがガールズトークで盛り上がっていると、あちらでもボーイズ(オタク)トークが延々と続いていた。

ところで少し前から自分の住むマンションの裏の溝に、こんな↑注意書きが貼られている。マンションの住民、あるいは近隣に住む誰かが、わざわざここまで来て天ぷら油を捨てているということだろうか?大家さんも大家さんで、なぜそれが他の液体ではなく、天ぷら油だと分かったのだろう?

「天ぷら油を台所の流しに流すと環境に悪い。だから外のドブに捨てよう」

まさかそんな理由ではないと思うが、この世には様々な考えがあり、それに従って行動する様々な人がいる。そして多くの場合、自分は正しいことをしていると思っているのだ。

2013年1月15日火曜日

リトル・ヴォイス:声を大にして


 

昨年の心残りがいくつかある。なかなか映画を観る時間をつくれなかったこと、洋服の友の活動まで手が回らなかったこと、これという小説に出会えなかったこと

今年はやる!と、声を大にして誓う。早速連日のようにHuluで映画を漁っているが、1998年製作のイギリス映画『リトル・ヴォイス』がわりとよかった。

大ヒットしたミュージカルを映画化したものらしいが、そのミュージカル自体、本作でヒロインを演じているジェーン・ホロックスのための書き下ろしというのだから、どれだけこの女優が製作者たちをインスパイアしたのかがうかがえる。

歌唱力だけではなく、物まねや声優業にも長けてい、ティム・バートンの『コープス・ブライド』や『クリスマス・キャロル』の吹き替えも手がけたそうだ

ストーリーは平凡だが、渋い脇役陣ホロックスの天才ぶりが光る、こじんまりとした秀作エンドロールわざわざ本作中歌はすべて彼女が実際に歌っています」という断りが入る)。

2013年1月3日木曜日

願いごと




あけましておめでとうございます。

本日仕事始め。年末から4日半ほどの休みだと、それほどブランクを感じずに済む。というか、むしろ休みの方があれやこれやと忙しく、ようやく仕事に戻って一息つくことができた。

不思議なもので、年が変わるとともに、昨年を省みる気分もきれいさっぱり拭い去られ、考えることといえば、年始のあいさつや、これからの一年をどうしようとか来週からのスケジュール。そういう頭の自動切り替えを毎年いそいそと、まことしやかにやっている。

始めた理由はもう忘れてしまったが、十数年前から年始に願いごとを黄色い紙に書き出し、机の前に貼っておくようになった。叶うものもあれば、叶わないものももちろんある。一つ気を付けている点は、矛盾した願いごとをしないこと。矛盾している限り、それはまず叶わないことがうすうす分かってきた。

矛盾しないようにするには、自分の本当の望みを知り、それ以外は捨て去るぐらいの覚悟が必要なのだけれど、本当の望みが何なのかを教えてくれるのは、これまで経験してきた様々な「望まないこと」だったりするわけで、そう考えると人生なかなかよくできていると思う。

KAKiブログも更新しました↓ 
http://kaki-apple.blogspot.jp/
 

Linocut by Robert Gillmor