
ブログがだんだん週末日記のようになってきたが、この週末は色々と予定が重なり、日程調整に苦労した。それなのに金曜の晩、年末からの無理がたたってか、どうも具合がおかしい。いま寝込んでるヒマはない、と早めに布団に入ったが、こういう時に限ってよく眠れなかったりするもんだ。
明け方少しうとうとした後、予定通り朝6時に起きて支度した。このようにして長い2日間が始まったのだった。
前置きが長くなったが、土曜日の予定の一つに、ロシア語翻訳者であり、有限会社KHNアソシエイツ(http://www.khn-associates.jp/)代表取締役の辻正浩氏が主宰する「これ翻茶論」(これからの翻訳会社+茶論 de 翻訳)という翻訳者の集まりがあり、以前一度参加(http://www.kurotanhk.blogspot.jp/2012/11/persona.html)して以来、とても楽しみにしていた。
15時に西梅田のティールーム集合と聞いて、今回はさらっと茶話会で終わるのかと思いきや、それはただの待ち合わせに過ぎず、その後4回も移動し、実に5次会まで皆で飲みまくり、しゃべりまくった。22時過ぎにお開きになったものの、それも遠方に住む辻氏の終電が迫ったため、しぶしぶという感じであった。
いまどき(いい歳して)こんなに腰を据えて遊ぶ集まりはそう多くない。はっきり言って、私はこういうのが大変好きである。
おかげで心配していた体調も寝不足も何ともなく、翌日曜日もわりあい元気に予定をこなすことができた。夕方には心斎橋のギャラリー「壹燈舎(http://www12.ocn.ne.jp/~ittosha/)」でルシ夫らのクロージング・パーティーに紛れ込んで、各作家による作品解説に耳を傾けたが、ここでも他人の感性や思いにじっくりと向き合う姿勢が素晴らしいと思った。ちなみにこのギャラリーにも多くのgreat drinkerがいる。

先週末は劇団ステージタイガーの役者、ネコ・ザ・メタボさんに連れられ、神戸・新開地のアートビレッジセンターで久々に観劇した。
演出家・小野寺修二の率いるカンパニーデラシネラの『カルメン』。旗揚げして間もない劇団らしいが、粒ぞろいのメンバーで、看板はなんといってもベテラン女優の片桐はいりだろう。私は彼女の書く文章の熱烈なファンでもある。
小野寺氏によれば、カンパニーデラシネラは「マイムの動きをベースに台詞を取り入れた独自の演出」によるカンパニーとのことで、実際、現時点ではメンバーはよくも悪くも演技派とダンサーに二分されている。
当日は見どころたっぷりで、ダンスは堪能したし、舞台後ロビーで片桐氏を間近に見ることができたし、知ってる役者も出ていたし(壱劇屋の大熊君)、言うことなしの一日だった。
その後近くの飲み屋でネコさんと一杯やりながら熱くレビューし合ったのはいうまでもない。
p.s. ルシ夫が大阪・心斎橋のPhoto Gallery 壹燈舎で企画公募展に出展中。素晴らしいギャラリーなので、写真がお好きな方は是非お立ち寄りください↓
カンパニーデラシネラ小野寺修二 OFFICIAL WEB SITE:
http://www.onoderan.jp/website/
ステージタイガー:
http://st-tg.net/
Photo Gallery 壹燈舎:
http://www12.ocn.ne.jp/~ittosha/

この週末はh design worksさんの新居にお呼ばれし、心の篭ったおいしい手料理とお酒と会話を堪能した。落ち着いた、きれいな御宅で、壁にかかっている絵もいかにも彼女らしく、シックで趣味がいい。
このメンバーで飲むのも今回が5回目とあって、こちらがガールズトークで盛り上がっていると、あちらでもボーイズ(オタク)トークが延々と続いていた。
ところで少し前から自分の住むマンションの裏の溝に、こんな↑注意書きが貼られている。マンションの住民、あるいは近隣に住む誰かが、わざわざここまで来て天ぷら油を捨てているということだろうか?大家さんも大家さんで、なぜそれが他の液体ではなく、天ぷら油だと分かったのだろう?
「天ぷら油を台所の流しに流すと環境に悪い。だから外のドブに捨てよう」
まさかそんな理由ではないと思うが、この世には様々な考えがあり、それに従って行動する様々な人がいる。そして多くの場合、自分は正しいことをしていると思っているのだ。

昨年の心残りがいくつかある。なかなか映画を観る時間をつくれなかったこと、洋服の友の活動まで手が回らなかったこと、これという小説に出会えなかったこと。
今年はやる!と、声を大にして誓う。早速連日のようにHuluで映画を漁っているが、1998年製作のイギリス映画『リトル・ヴォイス』がわりとよかった。
大ヒットしたミュージカルを映画化したものらしいが、そのミュージカル自体、本作でヒロインを演じているジェーン・ホロックスのための書き下ろしというのだから、どれだけこの女優が製作者たちをインスパイアしたのかがうかがえる。
歌唱力だけではなく、物まねや声優業にも長けていて、ティム・バートンの『コープス・ブライド』や『クリスマス・キャロル』の吹き替えも手がけたそうだ。
ストーリーは平凡だが、渋い脇役陣とホロックスの天才ぶりが光る、こじんまりとした秀作(エンドロールにわざわざ「本作中の歌はすべて彼女が実際に歌っています」という断りが入る)。
あけましておめでとうございます。
本日仕事始め。年末から4日半ほどの休みだと、それほどブランクを感じずに済む。というか、むしろ休みの方があれやこれやと忙しく、ようやく仕事に戻って一息つくことができた。
不思議なもので、年が変わるとともに、昨年を省みる気分もきれいさっぱり拭い去られ、考えることといえば、年始のあいさつや、これからの一年をどうしようとか来週からのスケジュール。そういう頭の自動切り替えを毎年いそいそと、まことしやかにやっている。
始めた理由はもう忘れてしまったが、十数年前から年始に願いごとを黄色い紙に書き出し、机の前に貼っておくようになった。叶うものもあれば、叶わないものももちろんある。一つ気を付けている点は、矛盾した願いごとをしないこと。矛盾している限り、それはまず叶わないことがうすうす分かってきた。
矛盾しないようにするには、自分の本当の望みを知り、それ以外は捨て去るぐらいの覚悟が必要なのだけれど、本当の望みが何なのかを教えてくれるのは、これまで経験してきた様々な「望まないこと」だったりするわけで、そう考えると人生なかなかよくできていると思う。
KAKiブログも更新しました↓
http://kaki-apple.blogspot.jp/
Linocut by Robert Gillmor
「国内でただ一つ、江戸時代の姿のままで残る鋳物工場」である枚方市立旧田中家鋳物民俗資料館で一日彫金教室をやっているのを知り、たまたま作りたいものがあったので申し込んだ。
京阪枚方市駅からバスに乗り、古い町並みを眺めながら走ること30分。JR藤坂駅から歩いて10分足らずのところに資料館はしっとりとたたずんでいた。
資料館の展示内容は期待したほどではなかったが、彫金教室はばっちり元が取れたというか、すでに細かいところまでデザインを決め、パーツまで持ち込んで、2つも指輪をつくってしまった。我ながら嫌な生徒だ
一級技能士の指導と純銀の板がついて、一日受講料は2,300円と市価の半分以下。
彫金の他にも表札やランプシェードづくりなど、様々な講座が行われているそうだ。また是非参加してみたい。
枚方市立旧田中家鋳物民俗資料館:http://www14.ocn.ne.jp/~hirabun/

Pomplamoose(パンプルムース、フランス語で“グレープフルーツ”)をご存じだろうか?
彼らの公式サイトによれば、パンプルムースとはジャック・コンテとナタリー・ドーンのことで、(米国カリフォルニアを拠点に)二人で「ビデオ・ソング」というものを制作し始めたのは2008年。
その時のルールは2つ:
ルール1:画像はすべて実際の録音場面を録画したもの(口パク、エア演奏無し)
What you see is what you hear. (No lip-syncing for instruments or voice)
ルール2:音源すべての録音場面を一部でも見せる(それ以外の音は無し)
If you hear it, at some point you see it. (No hidden sounds)
しかしこれらのルールは破られつつある。ルールというのはそういうものだ。
They are now breaking these rules, as rules are made to be broken.
その「ビデオ・ソング」を見ると、脱力感(ジャックの実家でクッキーとか食べながら録音してる)と高い音楽性のギャップに驚かされる。
ナタリーは何というか、一見「女Beck」という感じなのだけれど、その歌声やスウィングから、彼女がジョニ・ミッチェルやソロになってからのアニー・レノックスなんかが時折遊びながら吹き込んだような小作品に見られる、あのリラックスした雰囲気に特化した後継者であることがうかがえる。
その音楽性を高めているのが、頭頂部まで禿げ上がったマルチ・ジャックで、彼もドラムを叩く際にわざわざ片手にリンゴを持って見せたりしている。

#Another Day(クリックでYouTubeへ移動)
時代が進み、こんなにも音楽が消費され、あらゆるメロディーやサウンドは出尽くしたかのように思えるのに、いまだに新しく、ハッピーな気持ちにしてくれる音楽があるなんて。
それぞれソロでも活動しているが、それはそれでまた違う雰囲気になり、特にジャックは器用さが前面に出すぎてサウンドに隙が無く、時に面白味に欠けるかもしれない。パンプルムースの時はもう少し手を抜いてね、ジャック。
Pomplamoose公式サイト:http://www.pomplamoose.com/