2012年9月18日火曜日

まっきーのヨイトマケ




  
ほぼ同い年の槇原敬之がデビューした時は激しく嫌悪した。大学のゆるいイベント・サークルに必ずいそうなタイプ。それがひたすらストレートに、フラットに、「どんな時もー、どんな時もー」としつこく繰り返す。

自分が苦手ということは、時代の主流ということに違いない。実際、彼のこのデビュー曲はトレンディー・ドラマの主題歌にまでなって、どんな時もどんな時もついてきた。  

あれから20余年。美輪明宏が作詞作曲したものを彼が歌って現代に甦らせた『ヨイトマケの唄』を好んで聴いている。美輪版を聴くと内臓がでんぐりがえって死にそうになるが、まっきー版ならさらっと聴ける。感動して流す涙もさらさらしている。自分もよく、母ちゃんの働くとこ見たもんなあ。

許容範囲が広がるということだけでも、歳を取るのはいいもんだ。
 
* * * *
 

ヨイトマケの唄 by 美輪明宏
 

父ちゃんのためなら エンヤコラ
母ちゃんのためなら エンヤコラ
 

今も聞こえる ヨイトマケの唄
今も聞こえる あの子守唄
工事現場の ひるやすみ
たばこふかして 目を閉じりゃ
聞こえてくるよ あの唄が
働く土方の あの唄が
貧しい土方の あの唄が

子供の頃に 小学校で

ヨイトマケの子供 きたない子供と
いじめぬかれて はやされて
くやし涙に くれながら
泣いて帰った 道すがら
母ちゃんの働く とこを見た
母ちゃんの働く とこを見た

姉さんかむりで 泥にまみれて

日に灼けながら 汗を流して
男にまじって 網を引き
天にむかって 声をあげて
力の限りに うたってた
母ちゃんの働く とこを見た
母ちゃんの働く とこを見た

慰めてもらおう 抱いてもらおうと

息をはずませ 帰ってはきたが
母ちゃんの姿 見たときに
泣いた涙も 忘れはて
帰って行ったよ 学校へ
勉強するよと 云いながら
勉強するよと 云いながら

あれから何年 たった事だろう

高校も出たし 大学も出た
今じゃ機械の 世の中で
おまけに僕は エンジニア
苦労苦労で 死んでった
母ちゃん見てくれ この姿
母ちゃん見てくれ この姿

何度か僕も グレかけたけど

やくざな道は ふまずにすんだ
どんなきれいな 唄よりも
どんなきれいな 声よりも
僕をはげまし 慰めた
母ちゃんの唄こそ 世界一
母ちゃんの唄こそ 世界一

今も聞こえる ヨイトマケの唄

今も聞こえる あの子守唄
 

父ちゃんのためなら エンヤコラ
子供のためなら エンヤコラ

* * * *

 

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