2012年3月12日月曜日

シマ巡り















 



朝8時からみっちり仕事をすると、夕方になる前に頭が使いものにならなくなる。それをいいことに、さっさと机を離れ、買い物袋を手にシマの巡回へ。まだまだ外は明るく、近所の人々が惚けたような表情で歩いている。さて、今日は何を買おうか。 

自分のシマは一応静かな住宅街にあるが、もとは旧京街道に続く由緒ある商店街とあって、何歩も行かないうちにスーパー、花屋、パン屋、肉屋、豆腐屋、布団屋、床屋、薬屋、喫茶店、たこ焼き屋などが軒を連ねている。道路をわたった先にはわりと本格的な園芸屋もあり、いつかリヤカー持参でごっそり買いつけるのが夢だ。 

他に気に入っているのがパン屋と花屋で、スーパーの食料品に加え、まだ温かいパンを丸ごと1本(3斤)と季節の花々で両手をいっぱいにして家に戻ると、いかにも収穫あったという気がして心もいっぱいになる。 

そんなふうにして、こないだ花屋で収穫物を探していたら、ふとデジャブにとらわれた。小さい頃も同じようなことをやっていたな。学校帰りに友達と、駄菓子屋で、本屋で、文房具屋で。

あの頃の自分と今の自分、まったく変わっていない気もするし、完全に別人のような気もする。これまで色んなことがあったが、すべて一瞬にして起こったのではないかと思える時がある。