
インド料理屋がわりと好きで、1、2か月に一度は入る。いわゆるカレー屋ではなくて、ショーウィンドーみたいなキッチンでインド人やネパール人コックがナンをこねていたり、壺の中をつついていたりするようなところがいい。
先日、以前から車で通りかかるたびに気になっていた「薬膳カレー専門店」というのに入ったら、普通のインド料理屋だった。
店内は近所の人々で賑わっていた。よほど美味しいのだろうと思ったら、期待以上の味とサービスで、ここ5、6年の間に試したインド料理屋の中でも一番の当たりではないかと思う。
小さめのコースを頼んだつもりが、一皿一皿がやたらと大きい。カレーの旨味が違う。チーズがたっぷりと入った大きなナンまでついている。それなのに、なぜかこんな日に限ってすぐにお腹がいっぱいになり、あまり食べられない。もっと小さなコースにすればよかったと悔やんだが、時すでに遅し。
何とかカレーをたいらげ、あとは店に無理を言って持ち帰ることにした。こないだ、その時のチーズ・ナンを蒸し直して朝食に食べたけれど、もっちりとして美味しかった。
ご馳走を目の前にしながら胸がいっぱいで食べられないということが、小さい頃からよくある。そういう時の悔しさは如何ともしがたい。胃の大きさよりも食い意地の方が勝っているということだろうか。